こだわりの空間で、自分らしく植物を愉しむ -Interview 02-

ワークスペースや居住空間にグリーンを取り入れることは、日々の暮らしに豊かさをもたらします。今回はスマートさとおおらかな雰囲気を合わせ持つプロダクトデザイナー・柴田文江さんに、オフィス空間での植物との関わり方や、SACCOのガラスベースのデザインについて、お話を伺いました。
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ー開放感のあるオフィスですが、空間のテーマやコンセプトがあれば、お聞かせください。
「ゆったりと働ける空間、でしょうか。昨年の秋に、アグレッシブなエリアからこの場所に移転してきたのですが、片側一面の窓と、そこからたくさんの木々を眺められる点が気に入っていて。外の環境は作り変えることができないので、大きな決め手になりました。オフィスの中も広々と使い、仕事の流れを区切らないワンフロアのつくりにしています。 雰囲気がやわらぐので、室内にも植物を飾っています。働く空間の背景として華美でないものをセレクトしていて…シダ類やゴムの木など、切り花よりも観葉植物が多くなっています。霧吹きで水やりする時間が好きですね。」
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ー植物はご自身で選ばれることが多いですか?
「そうですね、週1回はお花屋さんに行っていると思います。シーズンを感じられるので、買わないときにのぞくこともあります。 ギフトでいただくこともありますね。気分に合ったものや、贈り主ならではのテイストを感じられるものは、特に嬉しいです。とても大きな桐箱に入った桜の枝をいただいたことがあるのですが、大胆でかっこいい、その人らしいお花の贈り方だな、と印象に残りました。」
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ーSACCOのガラスベースのデザインでは、どのようなことを意識されましたか?
「素材の特性を生かして、有機的かつ動きのある印象を持たせたいなと思いました。花器としてのやわらかさは大切にしつつ、何も生けなくても愉しめるものにしたくて。この形状を既製品クオリティにするため、かなり試行錯誤しました(笑)。 今まで見たことのないガラスの表情も出せるよう、被せガラスという技法を用いた3色展開に決めました。ベースの内側を白地にすることで、表面のグラデーションや立体感がいい意味で強調され、結果的に華やかだけどシックな花器になったかな、と。 主張の強くない草花や実、茎の曲がった植物と特に相性がいいと思います。」
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[PROFILE]
柴田文江
1994年 DESIGN STUDIO S 設立。 エレクトロニクス商品から日用雑貨、 医療機器、ホテルのトータルディレク ションまで、インダストリアルデザ インを軸に幅広い領域で活動している。
Design Studio S